大野接骨院/ハートプラン研究所 | 上尾市の接骨院

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反り腰は腰痛の原因となります

日常生活での腰の反り過ぎは、腰椎の前弯を引き起こし、腰痛の原因となります。猫背姿勢やハイヒールを履かれている方、そしてお尻が沈んでしまうくらい柔らかすぎる座椅子などは、腰椎の過度な前弯を引き起こす可能性があります。例えば、ハイヒールを履いた状態は、身体を真横から見た時の重心が前方に位置します。重心の位置を調整するために、腰部を過度に反らします。

反り腰が身体に及ぼす影響

ヒトの背骨は、頸椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾骨で構成されており、真横から見るとS字状の弯曲を呈しています。頸椎と腰椎は前弯、腰椎と仙骨、そして尾骨には後弯があります。腰椎の前弯は背骨の正常な弯曲ですが、不良姿勢等で腰の反りが強くなると、腰椎が過度に前弯されます。その状態が続くと、椎間関節(図1 B)に大きな負荷が加わり、椎間孔(図1 A)の狭小により脊髄神経が圧迫されます。椎間関節(図1 B)は、侵害受容器(痛みを感じる受容器)が多く分布されています。腰椎の前弯増強により、椎間関節(図1 B)がより接近されると関節への物理的な負荷が増します。物理的刺激により関節への刺激が増大されると、椎間関節の侵害受容器を刺激し、腰への痛みをもたらします。また、過度な前弯は腰椎上下の椎弓根(図1 D)が接近し、椎間孔(図1 A)を狭めます。上下の腰椎の間に椎間板(図1 C)が挟まれており、年代に差はありますが、水分に富んでいます。椎間板(図1 C)は弾力性があり、物理的なストレスに対するショック・アブソーバーの役割があります。腰椎の前弯増強が続くと、椎間板(図1 C)が後ろに追いやられると同時に、腰椎後方で椎間板(図1 C)が挟みこまれ、椎間孔(図1 A)の狭小をまねきます。そして、椎間孔(図1 A)を通過する脊髄神経を圧迫し、痛みを引き起こす可能性が出てきます。例えば、腰椎由来のものであれば、坐骨神経や大腿神経などによる腰・殿部及び下肢への放散痛が考えられます。また、骨格アライメントの変化は、身体の唯一の動力源である筋にも負荷がかかります。これらの機序で腰の痛みを引き起こす可能性があるのです。

図1 背骨モデル
背骨モデル

反り腰を防ぐために大切なこと

反り腰を防ぐためには、日頃からの適切な姿勢の意識付けが重要です。また、ハイヒールや柔らかすぎる座椅子に座ることを最小限に抑える必要があります。背中にある肩甲骨を背骨に近づける意識を持ち、座位の時は骨盤にある坐骨結節を椅子に対して直角に立たせるように座ることも大切です。脳が現在の不良姿勢を長期記憶として覚えてしまっています。急に適切な姿勢を四六時中保つことは難しいと思います。なぜなら、修正しようとしている姿勢は、まだ定着しておらず、現時点では短期記憶だからです。思い出した時で良いので、良い姿勢の重要なポイントである「肩甲骨を背骨に寄せること」と「坐骨結節を椅子に対して直角に立てて座ること」を実践して頂けたらと考えています。良い姿勢の意識付けを頻繁に行って頂くことで、脳が短期記憶を長期記憶に変え、良い姿勢を定着することができるのです。

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