左恥骨骨折及び左閉鎖筋損傷
80代後半女性。キャスターに乗った際、バランスを崩し転倒。尻もちをついて臀部を強打し負傷。股関節叩打痛(-)、軸圧痛(-)、疼痛(+)、起居痛(+)、歩行可能、内転屈曲可能、限局痛なし。数日後、疼痛が徐々に増悪し歩行不能となる。(内転筋及び閉鎖筋損傷-筋内出血によるものだと推測する)股関節ベルト及び歩行器による免荷処置を施す。近位にてx-p、及びMRI精査を依頼。
X線像では、明確な所見は認められない(図1)。MRI画像(T2強調)にて左恥骨上枝の骨内骨折が認められる(図2、図3)。(左恥骨上枝の信号強度の上昇)内転筋群の腫脹があり、浮腫状変化が認められる。左外閉鎖筋に液体貯留があり、筋損傷-筋内出血を認める。
同医より左恥骨骨折及び左閉鎖筋損傷と診断され、後療依頼を受ける。鋭意加療中。